CDセレクトショップ準備室


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第6回 長いイントロ

B: イントロが長すぎるって話をずいぶんしちゃったんで、私たちが長いイントロに対して否定的なんだと思われるかもしれないですね。

A: そうですね。実はお互い長いイントロが好きだったりして…。最後に肯定的な長いイントロの話でもしておきますか!(笑い)

B: 長いイントロを、ロックという音楽の中で意識的な方法論として最初に実践したのは、ヴァニラ・ファッジでしょうか? ファースト・アルバムは、長いイントロの実験室みたいな感じがありました。

A: 「キープ・ミー・ハンギング・オン」ですね! シングルでも大ヒットした「キープ・ミー・ハンギング・オン」は、いちばんの成功作でしたね。

B: 長いイントロがリスナーには「どこへ連れて行かれるのだろうか」という緊張感を生み、その緊張感が最高度に高まったときに本来の楽曲が噴出するように現れるという構成を作り出した。

A: 静と動の対比が、パワフルなリズム・セクション、ヴォーカルと相まって巧みに活かされていました。

B: ファーストは、今でいうカヴァー・アルバムなんですよね。しかし長いイントロをつけることによって、当時のヒット曲を換骨奪胎して、自分たちのものにした。

A: 「キープ・ミー・ハンギング・オン」は、シュープリームスの歌でヒットした曲ですが、その他ビートルズの「チケット・トゥー・ライド」、「エリナーリグビー」、ゾンビーズの「シーズ・ノット・ゼア」やインプレッションズの「ピープル・ゲット・レディ」なんかが、大胆なアレンジと長いイントロで再構築された傑作アルバムですね。


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